自学自習〜自ら学ぶことの重要性と難しさ〜

自学自習

「自分の家や部屋では勉強できない。」近年の受験生の主要な悩みの1つであり、大半は大学生になってもその悩みは変わらない。にもかかわらず予備校の自習室の混雑度合いと、大学の自習スペースの混雑度合いには大きな差がある。これは果たしてコロナの影響なのだろうか。

 「自習」という言葉の意味は『広辞苑(第七版』』(2018)では「自分で学習すること。」とされている。大学受験において「自習」は重要である。なぜなら大学受験で出題される範囲は基本的に高校までに教わっており、それを一層自分のものにしていく、つまり「習う」ことが求められるからである。

 では、大学生はどうだろうか?もちろん「自習」は重要であるがそれだけでは不十分である。大学生は「自学」も重要となる。「自学」という言葉の意味は『広辞苑(第七版』』(2018)では「人に頼らず自ら学ぶこと。」とされている。解釈次第ではあるが、ここでは「独学」と区別するため「自分の意志で学ぶこと」だとする。高校生までは人に用意された学びであり、大学生では学ぶかどうか、何を学ぶかまで自分で考えて決断する必要がある。

 大学でオンライン授業が増え、学びの主体が学生にあることを痛感した学生も多いのではないだろうか。学びに対して今まで以上に自己責任になったと言える。片耳にオンライン講義を聞きながら「自学自習」の重要性を感じる今日この頃である。

(ライター よっしー)



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