mbti診断

流行の診断やってみませんか?

数年前から私の周りやSNSで頻繁に”診断“という言葉をよく耳にする。どんなものがあるかというと、若者の中では知っている人も多い「mbti診断」、女性の中で注目を集める「パーソナルカラー診断」、「骨格診断」など。この中でも特に会話でよく出てくるのがmbti診断である。私もこのツールを使う一人であるが、ふとこのmbti診断がよく使われているのはなぜか、不思議に思った。

 

初めて聞く方のために、mbti診断とは性格診断のようなもので個人の考え方や行動の傾向を理解するのに用いられるツールである。内向的か、外交的かのように対になる4つの判断基準から16種類のタイプが存在するので、自分の人格について客観的に診断することができるものだ。そして4つの判断基準の頭文字をとって名前がつけられる。内向的であればIntroversionの I、外交的であればExtraversionのEが用いられる。

 

例えば、私の場合はINFPというタイプであるが、内向型(I)、直感型(N)、感情型(F)、知覚型(P)の4つの特徴からできていて、「共感性」、「クリエイティブ」、「柔軟」などのキーワードが当てはまるらしい。 


このmbti診断を使うと自分の思考について細かく文字で表現されるので、今までとは違った自己認識もできるだろう。さらに恋愛の傾向や相性のいいタイプ同士なども知ることができ、自分のみならず他人についても多少の理解ができるのだ。自分の好きな人に mbti診断をやってもらえば、好きな人の恋愛の傾向までも知れてしまうなんて実に面白いものだ。このツールは本当に便利である。特に私がそう実感したのは、バイト先で新しく出会った人との会話が何度もこのmbti診断でもちきりになった時だ。「mbtiなんですか~?」という会話から始まり、同じタイプであればもちろん盛り上がる。そしてどんな特徴があるのかをお互いに説明しあうことで結果的に自己紹介ができてしまう。まず会話に困ることもないし、相手のタイプを知ることができるおかげで早くその人の性格が理解できるのだ。交流を深めるツールとして大活躍している。

 

こんな面白い便利な診断が流行っているが、どうしてこういった”診断“が流行するのか。このmbti診断は自分の良いところも悪いところもすべて、客観的に他人から言われているような感覚になる。まるで、自分を誰かに認めてもらえるような感覚ともいえるだろう。よって今までは口にすることのなかった自分の弱いところも「私のタイプはINFPだから○○なんだよね~」みたいな感じでなんなく言えるようになるかもしれない。それに加えて、自分だけが感じていると思っていた悩みが、それは自分と同じタイプの人が感じやすいものだったならば、悩みはかなり軽減されるだろう。私自身もかなり実感している。例えば、私自身他の人に比べて一つの事柄に対してなにかと考えすぎな部分がある。誰かと会話をした後、「あの時本当はこう思ってたんじゃないか~」などとよく考えてしまう。またいつもよく話す友達が今日はあまり話していなかったなどのことがあると、何かあったのかな、と気にしてしまう。気にしすぎ・考えすぎな部分があるので疲れやすいのが悩みであった。だが自分のmbtiを知って、同じINFPの人は自分と同じ傾向にあることを知った。考えすぎるという自分の悩みが客観的にinfpの特性として認められたことで、心がかなり軽くなった。「誰かに認めてもらいたい」という感情は人間の本能的なものなのではないだろうか。確かにmbti診断がよく人々の会話に出てくるのも理解し得る。

 

所詮、子供の頃やっていた本に載っている性格診断に似たようなツールともいえるだろう。だが現代、多くの人々の中で注目を集め、恋愛にまでも使われているこのmbti診断は実に不思議なものだ。このmbti診断は15分ほどの時間を要するため面倒くさいと思う方も多いだろうが、スマホをだらだらと見ている間のたったの15分をこの診断に使って、自分がどんなタイプに分類されるのかぜひ試してみてもらいたい。

(ライター ひまわり)